ポストイットとラインマーカー

わなび学生による漫画、アニメ、日常中心の覚書ブログ。短歌も1日1首載せています

12/24(火)②ネカフェ道

 実は、クリスマス会、忘年会連打の中休み日が今日クリスマスイブだった。

したがって本日は久々の1人の時間を満喫。午前は資格の勉強にあて、午後朝昼兼食を食べた後1人ネカフェに直行する。漫画を読みながら、引き続き資格の勉強。ネカフェ快適過ぎて、ネカフェ道とか作りたくなるレベルです、はい。

そうこうしていたらあっという間に1日が終わってしまった。

 

普段は私も、クリスマスイブ、クリスマス憎しと言っているが、年末に向かう「いつもの1日」と生きていると至極どうでも良い日になってしまうらしい。

自分の生活がいかに社会に規定されているか、同時に、矛盾しているようだが内篭りであるかを突きつけられた気がして、何だか悲しいものもある。誰にも選ばれないという事実も自分の世界に籠っていれば直視せずに済むのだ

はあ……こんな感じで今年も終わりを迎えるのだろうか

 

 

まあそれは兎も角、本日も読んだ漫画達の覚え書きをば

 

  

・『なかじまなかじま』2巻

なかじまなかじま 2 (花とゆめCOMICSスペシャル)

なかじまなかじま 2 (花とゆめCOMICSスペシャル)

 

前回も紹介したが、所謂「灰かむり」。

主人公は、地方から自分には不釣り合いなお嬢様短大に進学してきた、陸上オタ麗奈。偶然麗奈は、スケベで強引で奔放な、大人の男を感じさせるバツイチ映画監督の中島圭に女優として見初められる。一方で、陸上界のホープであるその高校生の息子俊ともお近づきになり慕われる。

果たして麗奈はどのような道を選び、2人のどちらを選ぶ? 大雑把にまとめるとこういうストーリー。

 

2巻は、圭と俊の2人それぞれを深く掘り下げ、麗奈の新たな選択を描く巻だった。

どうすれば自分の映画がプロの世界で、世の中で受け入れて貰えるのか、(麗奈を意識しながら)何故好きな相手が出来ると駄目になってしまうのかと悩む圭。

麗奈を女性として意識し、その感情を扱いあぐねる俊。挙句、ピンク映画の世界で長く鳴らした放蕩者である父への軽蔑、片親育ち故に起こるマザコンという友人達のからかいへの人一倍の傷つき、麗奈自身からの「なんとも思っていない」という発言から、麗奈を完全に突き放し拒絶してしまう。

友達の桜沢さんの策略で受けた演劇のバイトで覚えた「演じる楽しみ」、圭へ惹かれる心、前述の俊の拒絶。麗奈は、これらの要因が重なり、土下座までして映画作りに真摯に自分を必要としている圭に導かれ、女優への道を踏み出す。

こうして3人が3人、一歩動き出すのであった。

 

いや、歳上歳下両方とも絶妙なキャラクター設定をしてるから、読んでて飯が美味いんだよね。どちらの方向の恋愛も一緒に楽しめる。

父子で、対極な性格に見えて同じ人を好きになる、というシュチュエーションもこうドキドキする

巻末では、俊が麗奈と圭の関係に気付き、3巻での三角関係表面化へのフラグもきちんと立ったし、上々だ。3巻が早く出ないかなあ、楽しみ

 


・『逃げるは恥だが役に立つ』1巻

逃げるは恥だが役に立つ(1) (講談社コミックスキス)

逃げるは恥だが役に立つ(1) (講談社コミックスキス)

 

 

大学で就活に失敗しとりあえず院に行ったがまたも就活失敗。派遣の仕事を続けていたが、その職場も課ごとなくなり路頭に迷う女性、森山みくりが主人公。

みくりは父の紹介で、仕事探しをしながら父の元部下である津崎平匡の家事代行の仕事を出来ることに。気難しい平匡もみくりとは上手く行き、家事代行は長続き。しかし、みくりの両親が地方に終のすみかを構えたため、みくりは仕事を続けられなくなる。

そこでみくりの提案により、2人は契約結婚という形を選択し、外側からは夫婦として、実際は雇用主と従業員として暮らすことになる

 

これは予想していなかったかなりの良作。単純に私のツボにジャストミートだからかもしれないが。

実は女子が選ぶ漫画ランキングで20位くらいにランクインしていたらしいが知らなかった。

 

本作の面白いところの1つ目は、二人の関係性。

同じ家に暮らし、外側では夫婦として振る舞いながらも家では赤の他人として同居する2人のぎこちない姿は、『ゲゲゲの女房』を想起させる。

特に平匡の方は1度も恋愛経験無しの設定だから、初々しいし、みくりが家にいることを素朴に喜んでいるシーンが多いので見ていて可愛らしい。2巻の予告を見た感じだと、それが事務的な関係性に亀裂を入れるきっかけにもなりそうだけど

 

2つ目は、主人公2人、及びその周辺の結婚に対する考え方

何でも1人で出来るから、誰かと一緒にいる必要を感じなかった。むしろそれが自分の時間を制約する面倒なものだと思っていた。なんて考え方は私達の年代にとっては、一つの意見としてかなり馴染みのあるものだろう。

お金や食材を上手く運用出来る、なんていう風に結婚のメリットを語るところも私達のような若年層にかなり寄り添った視点だと思う。あ、勿論登場人物の中には他にも色々な意見を持った人がいるよ

 

  3つ目は、妄想癖のあるみくりの暴走による妄想演出。

やたらドキュメンタリー等のナレーションでみくりが自分の生活を解説するのは見ていてシュールだ

 

今回は1巻しか読んでいないけれど、どうも2巻が出ているようだし、早く続きが読みたい。

現代、結婚にどんな意味があるのか。その問いに、遊びを交えながらゆるーく答えてくれる事を私は期待している

 

 

・『坂本ですが?』1,2巻

坂本ですが? 1 (ビームコミックス)

坂本ですが? 1 (ビームコミックス)

 

坂本は何事もエレガントにこなす高校一年生。本作は、クラスメイトに愛され、憎んでくる不良等にさえ最終的に一目置かせる坂本の日常を描いたギャグ漫画である

 

うーん、読んだ感想としては好みが分かれる漫画ではないかなあ。

書店で売れていたため少し気にはなっていたけれど、私にとっては良くも悪くも予想通りの「俺TUEEEE×ギャグ」漫画だった。

確かに坂本は格好良いし、絵は綺麗だし良いんだけれど、長続きさせられる作品ではないよね。

 

登場人物は連続していてもお話自体は1話完結型なので、アニメ化するとなると『ギャグ漫画日和』のような3分完結アニメになるのかなあ

 

 

 ・『プラモ男子とプリチー女子』1〜3巻

プラモ男子とプリチー女子-ミズオとイエナの一年戦争- 1 (ビッグコミックス)

プラモ男子とプリチー女子-ミズオとイエナの一年戦争- 1 (ビッグコミックス)

 

 主人公小須賀ミズオは40歳を迎えた独身男性。仕事を程よくこなしながら、趣味のプラモ作りに時間を割いて暮らしていた。しかし、そんなミズオの生活は、転がり込んできた予想外の同居人20歳のイエナに、40歳の誕生日のうちにぶち壊される。イエナは合コンで一目惚れし、適当にしたミズオとの婚約を果たそうとやってきたのだ。果たしてミズオの慎ましい生活と、ガンプラはどうなる。君は生き延びることができるか?

 

読むのを楽しみにしていたが、期待を裏切らない面白さだった。

本作は、ミズオとイエナの日常パートと、ミズオの俺設定である、オデッサでのジオン軍の一兵卒物語+ガンプラ製作シーンが入り混じって構成される

前者は、突然自分を慕って押しかけてくる歳下の、実は大金持ちの女性に振り回されるという、男性オタクの理想そのもの。気弱なミズオが、振り回されるのに疲れながらも徐々に純粋なイエナに惹かれて行く様は読んでいて楽しい

後者は、完全にガンダムのアンソロジーとして読めるし、初心者にとっても面白いプラモ改造ネタ話としても読める良作。どことなくMS IGLOOに絵柄が似ているのは多分わざとだろう。失礼かもしれないが、原作者と作画者を分けているからこそ、ここまでしっかりした仕上がりになっているのだと思う

 

勝手な見立てだが、本作は『電車男』に次ぐ実写化向きのオタク作品になるのではなかろうか。芸人の塚地氏を主人公にして、一本作ってみて欲しいものだ。

そういえば、本作に関連してTwitterで流れていた情報をお伝えするが、1/12に本作登場機体プラモを出し合う「ミズオザクコンペ」なるイベントがあるらしい。何とあの衝撃作『機動戦士ガンダムサンダーボルト』の作者、太田垣康男氏もいらっしゃるとか。

すんごおおおおく行きたいが、残念ながら私はプラモはあまり作ったことがなくよく分からないので行けそうにない。読者の方で行けそうな方がいたら是非参加してみて欲しい

 

 

・『げんしけん!』15巻

げんしけん 二代目の六(15) (アフタヌーンKC)

げんしけん 二代目の六(15) (アフタヌーンKC)

 

この名作に説明が必要なのか分からないが一応。本作は、現代視覚文化研究会」という、大学のオタクサークルを舞台にオタク達が織りなす日常を描いた作品。

15巻続きものとして出ているが、オタク男子笹原の入会から腐女子荻上の入会、2人の恋愛、笹原の卒業までが「一代目」の物語、主に腐女子で占められた荻上の後輩達の織りなすのが「二代目」の物語と区分けされている。15巻は、「二代目」に入って6巻目の物語にあたる

 

 

15巻に関しては、斑目ハーレムフラグの回収がメイン。

前巻の「恒例ドッキリの部室ウォッチ」の結果女性陣に斑目への気持ちがばれ、「男じゃない、お前が好きなんだ」に目覚めた、女装男子波戸の苦悩。顔を赤くするばかりで何を考えているかよく分からないながら、確実に斑目を意識するスー。あと、波戸を気にしている矢島。

この3人が本巻のメインディッシュ

 

スーは斑目を見ると顔を赤くして隠れるようになり、完全に斑目を意識している。鈍感な斑目もスーに関しては最近様子がおかしいと分かっていたようだ。だが、気持ちを認めるまでにはまだ至っていない

波戸の方は、スーと話し、斑目への想いを改めて自覚。想いを断ち切るため、波戸はBLと女装を断つ事までする。

そのまま迎えたコミケはやはりいい雰囲気とは言えず。心配し、趣味を我慢するのをやめるよう諭す朽木(そう、ここのところイケメン度が増しているね朽木)や斑目にも、波戸は「斑目アンジェラと付き合ってくれたら」と条件を出す始末。

それを歯痒い表情で見つつ、こっそり購入していた波戸好みの同人誌を渡しながら「先輩を売るな」と叱る矢島。私はこの矢島の漢気に惚れ直したよ。太っているし顔はお世辞にも可愛くないけれど、登場人物内で1,2を争う付き合いたい人だと思うよ本当に

 

アンジェラが、「スー&アンジェラ&波戸の3人で愛して」と斑目に告げるという爆弾を投げ込み、斑目が逃げるところで15巻は終わるが、これでついに斑目にも退路が無くなった。

斑目は誰を選ぶのか、それとも誰も選ばないのか。女性陣は何を選択し、どう動くのか。

個人的には、斑目はヘタレなので誰も選ばないに私は票を投じる。けれど、女性陣の行く末は非常に気になる終わりだった。早く16巻も出して欲しい

 

 それでは、今日のレビューは以上かな。また明日